総合キッズスポーツスクール「biima sports(ビーマ スポーツ)」ってどんなところ?(代表インタビュー)

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運営開始からわずか4年で100教室に。飛ぶ鳥を落とす勢いで成長している話題のスポーツ教室「biima sports(ビーマ スポーツ)」。

最新のスポーツ科学と幼児教育学を取り入れ、「21世紀型の総合キッズスポーツスクール」と言われている同教室だが、他のスポーツ教室とは一体何が違うのか。

今回はその理由を明らかにすべく、同教室を運営する「biima sports(ビーマ スポーツ)」代表の田村氏にお話をお伺いしてきました。

3歳~10歳のお子さんが受けられるようですので、子どもの習い事を探している保護者の方はぜひチェックしてみてください。

取材協力者プロフィール
biima 代表
田村 恵彦 / Yoshihiko Tamura
■公式HP:http://www.sports-hiroba.com/
宮城県仙台市出身。早稲田大学大学院スポーツ科学研究科「福永・川上研究室」にて、身体行動科学(バイオメカニクス)を研究。スポーツ科学修士を取得後、「株式会社リクルート(現「リクルートホールディングス」)に新卒入社し、新規事業の立ち上げなどに従事。2011年、社内ベンチャー企業「株式会社ニジボックス」の設立に創業メンバーとして参画。2015年より、リクルートホールディングス全体の新規事業開発案件のサービス開発/中長期戦略策定/アライアンス業務全般も責任者として兼任。
2016年7月「株式会社biima」を設立。早稲田大学教授陣とプログラムを共同開発した総合キッズスポーツスクール「biima sports」を開始。サービス開始から4年で全国100拠点に展開。東京都中小企業振興公社より「革新的サービス事業」として認定される。

3歳~10歳に特化した21世紀型総合キッズスポーツスクール「biima sports」

――biima sports(ビーマ スポーツ)は21世紀型の総合キッズスポーツスクールと言われていますが、特徴を教えてください。

当教室は3歳~10歳の子どもに特化した、新しいカタチの総合スポーツ教室です。

”教育を変革することで未来を変える”をテーマに、お子さんが将来的に社会で活躍できる普遍的スキルを身につけられることを目指しています。教育コンテンツは早稲田大学の教授陣と共同開発し、最新のスポーツ科学と幼児教育学を取り入れています。

ビーマスポーツでは大きく3つの力「基礎運動能力」非認知能力」「自己肯定力」を育むことができます。

――それぞれ詳しく教えてください。まずbiima sportsではなぜ「基礎運動能力」を育むことができるのでしょうか?

総合スポーツを取り入れているからです。実は3歳~10歳(小学4~5年生)において、子どもはサッカーや野球、バスケなど何か特定のスポーツ1つに絞るのではなく、色々なスポーツを総合的に経験したほうが脳を刺激し、運動能力が上がりやすいことが研究結果で明らかになっています。

そのため当教室では、走・跳・投といった基礎運動能力を育みやすい総合スポーツを取り入れています。

既に海外では、例えばヨーロッパのサッカークラブ、ドイツのバイエルンミュンヘンのジュニアでは、3歳~10歳頃の子どもには敢えてサッカーだけでなく様々な種目を組み合わせた総合スポーツを経験させています。テニスの錦織圭選手、サッカーの本田圭佑選手、MLBの大谷翔平選手など多くの日本のプロスポーツ選手も、1つの種目に絞ったのは小学5年生以降だと言われています。

スポーツ選手を目指さなくても、3~10歳の間に運動能力を向上させておくことは発育上とても重要です。子どもの頃から運動が苦手という意識が染み付いてしまうと、運動嫌いになりがちですし、大人になっても運動習慣がつくれず健康状態を害しやすくなります。

しかし、幼児期に総合スポーツを経験すると運動能力を上がりやすいことが明らかになっているにも関わらず、幼児期における総合スポーツの教育プログラムや指導方法は世界的にもまだ確立されていません。成長が著しい幼児期のプログラム開発は難しく、体系化されたものがないからです。

そこで私たちはその3歳~10歳に特化して、総合スポーツプログラムを確立させていきたいと考えました。

当教室では、早稲田大学の教授陣と共同で独自の教育プログラムを開発し、サッカー、野球、テニス、バスケットボール、体操、スプリント、SAQ(Speed Agility Quickness)など、基礎運動能力を上げるメニューを月毎にテーマを変えて2ヶ月単位で取り組んでいます。これは子どもの年齢や成長に合わせて段階を踏んで取り組むようにしています。

――基礎運動能力や運動神経は親からの遺伝で決まってしまうのでしょうか。

実は、運動神経は親から子どもに遺伝しません。遺伝ではなく、運動神経を司る脳の中にシナプス神経情報を出力する側と入力される側の間に発達した、情報伝達のための接触構造を作ってあげられるかどうかで決まります。特に脳が大きく発達する3歳~10歳までの間が重要です。ちなみに運動神経や基礎運動能力に限った話ではなく、きれいに字を書くことやピアノを弾くことも同様です。

シナプスを作るためには、幼児期から様々な動きを経験し、総合的な運動スキルを習得しておくことが大切です

例えばサイドステップの切り返す動きや、ラケットで正しくボールを打ち返す能力。このような運動能力を脳の中に作ってあげられるかがとても大事です。英語や算数の力は小学校以降や中学校以降でも学ぶことができますが、運動神経は幼児期からはじめておかないと習得に時間がかかってしまいます

ですので、脳が一番発育する幼児期に運動の様々な動きや基本的な運動スキルをしっかりと習得しておくことがとても大切になるんです。

これはスキャモンの発育曲線からも、3歳〜10歳の間にさまざまな運動を経験することで、脳が刺激され、運動神経が発達することが分かります。

▼スキャモンの発育曲線

どの年代で、どの能力が発達するかをグラフ化したもの(ビーマスポーツ公式HPより抜粋)

 

――2つ目の「非認知能力」を育むことができるのはなぜでしょうか。

プロジェクトラーニング型の教育プログラムを実施しているからです。プロジェクトラーニングとは、複雑な問題や答えが複数あるような課題に対して、少人数のグループでの自律的な問題解決・意志決定・情報探索などを通じて解決を目指す学習方法です。

当教室では認知能力(≒テストの点数やIQなど)よりも「非認知能力」を育むことを大切にしています。非認知能力を一言で言えば、企業の面接で問われる力と捉えてください。

もし学校で行うテストの点数が社会で活躍するスコアを表しているのであれば、面接なんて不要ですよね。なぜ企業面接があるのかというと、企業がそれ以外の力、つまり非認知能力を求めているからです。人とのコミュニケーションや課題にぶつかった時に考えて解決できるかなどが大事です。

高度経済成長期には、「計算や作業などを言われたとおりに正確にこなす」という、人間が黙々とやる情報処理能力が必要でした。ですが今はIT革命が起こり、単純作業やルーティンワークというものは、全てシステムやAIなどに置き換わっています。専門職と言われる士業の業務なども効率化されてきていますね。

人間ならではの仕事には必ずコミュニケーションが発生します。あと3年、5年で産業構造も主たるサービスもガラッと入れ替わる時代になっていると思います。ガラケーも全てスマホに切り替わったように、プレイヤーが全く変わっていくのです。今までは30年間勤め上げて一つの技術を磨いていけばいいといった時代でしたが、今後は常に全員がアップデートしていくことが求められる、つまり卒業がない時代になっていきます。

変わりゆく時代の中で、認知能力と呼ばれる学力ではなく、“失敗してもあきらめずに最後までやり抜く、人と協力して物事を進められる、自分の頭で考える、異なる価値観を受け入れる、常識にとらわれずに新しい発想ができる”、などの「非認知能力」が求められていくのです。

幼児期に非認知能力を高めておくことは、将来的な社会経済性に大きな影響を受けるということが、ノーベル賞学者の経済学者の論文でも明らかになっています。

▼ペリー幼稚園プログラム

教育政策の効果を科学的に検証したデータ(ビーマスポーツ公式HPより抜粋)

 

――3つ目の「自己肯定力」を育むことについても詳しく教えてください。

自己肯定力を育むために大切なのは、子どもたちの承認欲求を満たしてあげることです。

3歳過ぎくらいのお子さんから特徴的に出る「パパ見て」「先生見て見て」といった承認要求を満たしてあげることはもちろん、子どもには成功体験をたくさん積ませてあげることが大事です。特に意識するのは結果だけでなく、プロセスを正しく子どもたちに伝えて評価してあげること。

敢えて失敗をたくさんさせましょう。

  • 失敗したら
    「同じやり方でやったら、また同じ結果になるね。やり方を変えないといけないよね。」と言ってやり方を変えてやってもらう。
  • うまくいったら
    「ここはうまくいったね!じゃあもっと上に行くにはどうしたらいいか、またやり方を考えないといけないね。」と言って次のステップへ進んでもらう。

失敗しても別のやり方をしてみればうまくいくんだという思考プロセス、大人でいうPDCAサイクル(Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善))がとても大事だと考えているため、我々はスポーツ教育の中のコミュニケーションの一つとして取り入れています。

例えば、足が速くなった2人の子どもがいたとします

  • 1人は「先生に言われたとおり」にやって速くなった子
  • 1人は「どうしたら速く走れるかを自分で考えて」速くなった子

この2人の成長レベルは全く違います。後者の子のように、自分でできるだけチャレンジして失敗して、また別の方法を考える子の方が圧倒的に伸びるのです。当教室ではこのような思考を持てるように子どもたちに適切な課題を設定し、頑張った子どもを承認することで子どもたちの自己肯定力を育めるようにしています。

非認知能力に関しては、社会人のビジネス研修やリーダーシップ研修をイメージしてください。これらは学校教育で教えていないため、社会人になった後でリーダーシップ研修やマネージャー研修を受けなくてはいけないのです。そのときは必ずチームでディスカッションしながら、答えのないものを探っていくような研修がたくさんあるのですけれども、それを当教室では「幼稚園版」、「小学生版」に取り入れて教えています。

人間のスキルピラミッドというのは、土台の上に営業力・クリエイティブ能力・経営能力など様々な専門スキルが乗ってくるのですが、その土台となるのが自己肯定力と非認知能力なのです。ここが小さかったり、ぐらついていると、上にスキルが乗ってこないのです。だから土台が広くてしっかりしていると、いろいろなものが乗ってきやすく、アップデートしやすくなります。

幼児教育というのはとても大事で、非認知能力と自己肯定力、この2つの土台をいかにつくるかというのが重要なのです。

biima sportsが考える人材開発能力ピラミッドビーマスポーツ公式HPより抜粋)

ヒアリングスキルや算数力まで身につくスポーツ教室!

――具体的にどのような教育プログラムがあるのでしょうか?

タッチラグビーで戦略設計スキルを磨く

タッチラグビーとは、3人1組のチームで、先生にタッチされずに向こうのラインまでボールを運ぶプログラムです。

まず、チーム内で作戦を立てます。どう動いてゴールまで向かうのかチームで立てた作戦どおりに実行してもらいます。もしタッチされた場合は、何が課題だったのか、駄目だったものを振り返った後に、別の作戦を考えてみるように促します。すると、「投げたボールの力が弱すぎて、相手に届かずボールを落としてしまった」「ボールを投げる力が強すぎると、相手が取りにくくなってしまう」など、様々な課題が出てくるのです。それだけでなく、チーム内でボールを回す順番や、先生をどうかわすかといったことも考えなくてはいけません。

このプログラムでは、実際にやってみて失敗するか成功するかを試し、駄目なら別の方法を考えるというマインドセットを徹底的に行います

そうすると子ども達がこれから様々な困難に直面したときに、これで駄目なら別の方法を考えてみようと、当たり前のようにPDCAを回す思考マインド、思考スタンスを持てるようになるのです。これからのリーンスタートアップ的な発想と思考スタンス、また子ども同士でコミュニケーションが必要なものをテーマにして行っています。

スポーツ教室でありながらお絵かきも取り入れる

1人で黙々と絵を描くのは、幼稚園や小学校でもありますが、基本的に3~4人のチームを組んで1つの絵を完成させていきます

まず、チームの1人だけに「この絵をチームで描いてね」とお魚やお花など、描いてほしい絵を見せます。その子はチームに戻り、どういう絵を描けばいいかを言葉で伝えるという作業をします。

このプログラムでは、伝える側の子は、絵を言語化するスキルが身につきます。どういう観点で情報を伝えればいいかをコミュニケーションの中で学んでいくのです。

逆に絵を描く側の子は、絵を正しく完成させるために「何色?」「いくつ?」など、色、物、形、場所、数といった絵の構成要素を引き出す必要が出てきます。これは大人でいうヒアリングスキルですが、これがとても大事なのです。

例えば、お魚を描いたりするときに、伝える側のお友達に「どこに描いたらいいの?」と聞かれたら、場所という要素を考えて見てこなくてはいけません。「何色?」と聞かれたら、「色を伝えなくちゃいけないのか、じゃあ色を見てこよう」と。どういう会話が成り立てば、どのように聞き出せば一つの絵が早く完成するのか。そういったことを考えられるように、3歳~5歳から教えています。

算数の要素も教える

これも、3人4人のチームで行います。ボールを3個用意します。「目の前に何個ある?」と聞いても、みんなで「せーの」では数えられないのです。

なぜかというと、みんなが1、1、1と数え始めて結局何個か分からなくなる、そういう現象が起きるのです。その中で、目の前に3個あるボールを、今3個なら全部で10個にしましょうという算数的プログラムを、3歳~5歳からはじめます。

足し算は小学校1年生から教わるので、幼稚園の3歳~5歳ぐらいまでは、足し算が出来る子もいれば、まだ出来ない子もたくさんいます。その中でボールを10個にしましょうということは、「あと何個持ってくればいいのか?」をチームで話し合ってもらいます

3個あるので、7個持ってくればいいのですが、7個を3人で持ってくるので、自分が何個持ったとか、今全部で何個なのかというコミュニケーションを、絶対に取らなければいけないのです。よくあるのはみんなバーッと持ってきて、結局20個ぐらい目の前にボールがあるとか(笑)。それをチーム内で「今全部で何個持っているんだっけ?」「あと何個ずつに分けるんだっけ?」と、足し算、引き算、割り算、掛け算などをコミュニケーションを通じて学んでもらうことが目的なのです。

どのプログラムにしても共通しているのは、必ず「対話、チーム、コミュニケーション」が発生するようなものを取り入れている点です。

子ども達を答えに導くために、指導者側の質問力も徹底教育!

――教室に通ってから変わった子どもいますか?

物静かでもじもじしていた子が、半年ぐらい経ってから急にリーダーシップを取って、当たり前にコミュニケーションを取るようになっていることが特徴としてあります。

前述で足の速い2人の子がいますという話をしましたが、先生から言われたとおりにやって足が速くなった子よりも、自分で試行錯誤して速くなる方法を考えた子のほうが、成長速度が早いのです。ですから、「先生、これどうしたらいいんですか」と聞かれたときに、逆に子ども自身に「どうしたらいいの?」と聞き返して、自分で考える思考を身につけるように日頃伝えていますので、それが功を奏しているのだと思います。

――指示するのではなく、質問を投げかけることが大事なのですね。

それがファシリテーション教育(何らかの事柄を円滑に進むよう支援する教育)の真髄なのです。先生の言われたとおりにやったほうが偉いという「知識詰め込み型教育」が、今まで昭和の時代から行われてきました。そのほうが正直早いので、やり方を教えて、そのとおりにやれる子を大量生産するという教育ですね。

ですがこれからは答えのない時代に突入するので、やはり自分でやり方を見つけられる力がないと駄目だと思うのです。基本的にファシリテーション教育の真髄は、先生たちの質問力でしかないのです。

<従来の教育>
先生:「AとBだとしたら、どっちがいいと思う?」
生徒:「それならAだと思います。」
先生:「そうだね。Aが正解ですね。」
<ファシリテーション教育>
先生:「AとBだとしたら、どっちがいい思う?」
生徒:「それならAだと思います。」
先生:「それは何でなの?」
生徒:「何でというと、こうだからです」

このように、質問によって子ども達が自分自身で徐々に答えに近づくように導いてあげるようにしています。

とはいえ、一番大事なことは、子ども達に決断させることです。子ども達が自分で「こうだ!」と選ぶことが大事で、気付いたら答えに到達しているような教育をしています。

スポーツを通して21世紀に活躍する子どもを育てるbiima sports

――教室を運営するうえで大切にしているスタンスはなんでしょうか?

「adobi」×「manabi」のテーマを大事にしています。多様性、主体性、創造性が大切です。

  • 多様性とは、いろんな子どもたちの意見があって、いろんなやり方があるということ。
  • 主体性とは、基本的には自分からアクティブに主体的に動くこと。僕はこうしたいとか、私はこう思うみたいな意思をしっかりと言えること。
  • 創造性とは、言われたとおりやるのではなく、自分で生み出して組み合わせたりするような行為。

これを教育の領域に入れていきたいというのが、私達のテーマなのです。必ず主体的に取り組めるようにアドバイスをしますし、失敗もたくさんしていいので、多様なやり方を認めて様々なやり方を子ども達に生み出してもらうようにしています。

――どんな想い・教育理念で運営しているのか教えてください。

非認知能力と自己肯定力を育むことです。今の子ども達が20年後にどういうスキルを求められ、どんな働き方になっているか。それは今の時代と全く変わっていると思うのです。やはり前述でお話しした「ピラミッド型」のモデルでいくと、スキルを次々とアップデートして乗せていくことができる人というのが、21世紀に活躍するでしょうし、本当の意味で究極の自己実現ができる人になっているかもしれません。

最も大きな影響を受けるのが幼児教育ですので、だからこそ非認知能力や自己肯定力、その2つを中心に教育しています。

もう1つ幼児期にこそやっておくべきなのが運動です。運動能力というのは発育上とても重要で、この時期にやっておかないと、運動が嫌いになったり苦手になったりしてしまうのです。一度運動が苦手という意識が付いてしまうと、今後も全くやらなくなってしまうのです。小さい頃に何かしら楽しかったスポーツの思い出や、アクティビティ体験があるということが、大きなポイントになると思います。

特に基礎運動能力の発育に関しては、幼児期にやっておかないといけません。そこでビーマスポーツの社員だけではなく、親子で一緒にスポーツを楽しめるように、アシックス社との共同事業で、スポデミアという「教育×エンターテイメント×スポーツ」という、3つの要素を掛け合わせたイベントを開催しました。

「子どもにはスポーツができるようになってほしい!でも、どう教えたらいいか分からない・・・」そんなお父さんとお母さんのために、子どもと一緒に動いて、遊んで、楽しみながら学べるようなコンテンツになっています。

スポデミアに興味のある方はこちらをCHECK!

――最後に、保護者の方にむけて何かメッセージはありますか?

私達も保護者の方々も含めて、これまで育ってきた環境や価値観というのを、1回捨てないといけないと思っています。なぜなら、今の子ども達の6、7割は、現代にはない新しい職業に就いていると言われているからです。

これまでは人を評価する際、誰かと比較する「相対評価」が主流でしたが、今は「絶対評価」へとシフトされつつあります。相対評価で育ってきた我々大人達は、考え方を変えていくことが求められます。指導者も、親も成長しないと、子ども達をミスリードする可能性があるので、とても重要なことです。

私たち大人は成長が終わっている、完成されているという考えは捨てましょう。子どもの成長のボトルネックは指導者や親御さんの能力の問題でもあるのです。自分も成長し変わっていく意識を持つこと。私たち大人が原因で子ども達の成長を止めてしまわないために、子どもと共に成長できるように心掛けていきましょう。

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