【子育て初心者さん必見】メンタルリープとは?赤ちゃんのぐずりは成長の証!?

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子どものぐずりや夜泣きをあやすのは睡眠時間や体力を削られるため、子育ての中でも特に大変です。
メンタルリープは、赤ちゃんの原因不明の「ぐずり」に悩む親御さんを少し楽にするためのキーワードです。

  • そもそもメンタルリープって?
  • なぜメンタルリープが起きるの?
  • メンタルリープに対処するには?

この記事では上記のような疑問を持っている方に、以下の流れで特徴などを詳しく解説します。

こちらの記事を最後まで読んでいただければ、メンタルリープへの理解が深まるだけでなく、赤ちゃんの「ぐずり泣き」にも上手に対応できるようになります。赤ちゃんと一緒にメンタルリープを乗り越え、親子の絆も深めましょう!

※本記事の情報はワンダーウィーク日本公式ページ「ワンダーウィーク(Plooij & Rijt, 2003 石川訳 2015)」を参照させて頂いております。

メンタルリープとは?

メンタルリープとは、赤ちゃんが成長する過程で訪れる「ぐずり期」のことです。メンタルリープが起こっている間、パパママはなぜ赤ちゃんが泣いているのか分からず混乱してしまいますよね。

このぐずりの原因は、脳の発達に赤ちゃん自身が混乱しているからと考えられています。
大人に置き換えて考えると、急に言葉や気候が違う海外に連れてこられたような感覚です。これでは泣きたくなっても仕方ありません。

メンタルリープ中は睡眠リズムが崩れたり、知能の活性による感覚の変化などによって、赤ちゃんは今までにない経験をたくさん積んでいくことになります。

今まで赤ちゃんの原因不明のぐずりにストレスを感じていた親御さんも、赤ちゃんの成長の証と思えば、むしろ嬉しく感じれるのではないでしょうか?

メンタルリープは10回来る

メンタルリープは、赤ちゃんが生まれてから20か月までの期間に10回来るといわれています。つまり、赤ちゃんは20か月をかけて10回も急激な知能の成長を果たすというわけです。

目安となるメンタルリープの時期を見ていきましょう。

起こる時期 メンタルリープの種類 この時期に見られる主な変化
1回目 生後5週頃  五感のリープ 物事の感じ方が大きく変わる
2回目 生後8週頃 パターンのリープ 物事に規則性があると気づく
3回目 生後12週頃 推移のリープ 動きや変化のあるものを認識する能力がつく
4回目 生後19週頃 出来事のリープ 物事の変化を総合的に感じ取るようになる
5回目 生後26週頃 関係のリープ 物事の関係性を理解するようになる
6回目 生後37週頃 分類のリープ 物事を分類する力がつく
7回目 生後46週頃 順序のリープ 物事の順序を理解するようになる
8回目 生後55週頃 工程のリープ 流れのある動きをひとつの工程としてとらえられる
9回目 生後64週頃 原則のリープ ルールや原則を求めるようになる
10回 生後75週頃 体系のリープ 環境に合わせた適応ができるようになる

※この週数は誕生日からよりも、「出産予定日」から数えたほうが誤差が少なくなります。

表をご覧の通り、メンタルリープには10種類あります。どのメンタルリープでも親が対処することでぐずりを止めてあげられるわけではないので、違いを明確に覚えておく必要はありません。

メンタルリープの特徴よりも、ぐずりの時期と泣いてしまう理由を確認しておきましょう。必要以上に心配したリ、焦ったりしないように「今、私たちの子どもは成長に混乱して泣いてしまっているんだ」と理解しておくことが重要です。

※もし週数を自分で数えるのが面倒だという方は以下のワンダーウィークという子育て支援アプリで簡単に計算できます。
子育て支援アプリ「ワンダーウィーク」 App Store版はこちら Andoroid版はこちら

メンタルリープは子どもの成長の証

前文で、「メンタルリープ=ぐずり期」は子どもの急成長の期間で20カ月の間に10回訪れると説明しました。それでは10回あるメンタルリープの間、それぞれどんな変化が起こるのか1つ1つ解説していきます。

①生後5週頃:物事の感じ方が大きく変わる

赤ちゃんの五感が研ぎ澄まされる時期です。
見聞きするものに敏感に反応するようになります。

赤ちゃんに起こる変化

  • よく笑う
  • 周りを見回す
  • 音に反応する
  • 興味の対象を見つめる
  • 好き嫌いを示す

②生後8週頃:物事に規則性があると気づく

赤ちゃんが身近なものにパターンがあることを認識する時期です。
自分の手や足の動かし方などを理解します。

赤ちゃんに起こる変化

  • 手を伸ばして何かを握る
  • 足を蹴り出したり、手を振ったりする
  • 人の動きに興味をもって見入る
  • 喉を鳴らしたり、連続した音を発したりする

③生後12週頃:動きや変化のあるものを認識する能力がつく

赤ちゃんが物事の移り変わる様子を認識する時期です。
赤ちゃん自身も動きも滑らかになり、外的な変化への理解もできます。

赤ちゃんに起こる変化

  • 興味の対象を目で追う
  • 顔をスムーズに横へ向ける
  • 発声の大きさや高低差を変えられる
  • 人や物の距離が縮まったり広がったりするのがわかる

④生後19週頃:物事の変化を総合的に感じ取るようになる

赤ちゃんが複雑な変化の流れを「出来事」として認識する時期です。
おもちゃなどで遊べるようになります。

赤ちゃんに起こる変化

  • 自分の名前を呼ばれたら反応する
  • 「あっあっ」「えっえっ」「おぉー」「あうー」などと発声する
  • 興味の対象を目指して手を伸ばす
  • 鏡の中の自分に興味を示す

⑤生後26週頃:物事の関係性を理解するようになる

赤ちゃんの成長が鮮明にわかる時期です。
ハイハイできる赤ちゃんもいますし、ママがいないと泣き出す赤ちゃんもいます。

赤ちゃんに起こる変化

  • バイバイされると真似る
  • ハイハイでママを追う
  • 興味のある物で遊ぶ
  • 箱や棚の中の物に興味を示す

⑥生後37週頃:物事を分類する力がつく

赤ちゃんが物事をカテゴライズできる時期です。
たとえば、色や味の違うミルクとジュースでも「飲み物」と理解します。

赤ちゃんに起こる変化

  • 形で物を区別する
  • 身近な物の名前がわかる
  • 鏡の中の自分に笑いかける
  • 人を「人」と認識し、自分から人の真似をする

⑦生後46週頃:物事の順序を理解するようになる

赤ちゃんが物事の流れに沿った順序を理解する時期です。
たとえば、積み木などの知育玩具を使えるようになります。

赤ちゃんに起こる変化

  • 興味のある遊びを繰り返す
  • 対象めがけてボールなどを投げる
  • 自分で着ているものを脱ごうとする
  • 砂をスコップですくってバケツに移せる

⑧生後55週頃:流れのある動きをひとつの工程としてとらえられる

赤ちゃんが単純な作業を理解する時期です。
大人を驚かせるような行動を取ることもあります。

赤ちゃんに起こる変化

  • 人形を相手に物を食べさせようとする
  • 自分なりに絵を描くことができる
  • 自分の着たい洋服を着せて欲しがる
  • 親や兄弟の日常的な動きを観察する

⑨生後64週頃:ルールや原則を求めるようになる

赤ちゃんの行動に幅が出る時期です。
興味の対象も広がり、ルールを学べるようになります。

パパママの真似をしたり、外遊びやおままごとなど遊びの幅も飛躍的に広がります。

赤ちゃんに起こる変化

  • パパやママの真似をする
  • いたずらが増える
  • 要求が強くなる
  • 攻撃的な表現もするようになる

⑩生後75週頃:環境に合わせた適応ができるようになる

赤ちゃんに自我が芽生える時期です。
興味の対象が自分より外にも向けられ、環境に合わせ適切に判断できるようになります。

赤ちゃんに起こる変化

  • イヤイヤ期のような反抗が起きる
  • 自分の思い通りにならないと「かんしゃく」を起こす

メンタルリープと向き合うコツ

赤ちゃんの成長の証であるメンタルリープですが、いざメンタルリープが始まるとママやパパにも動揺や戸惑いが起きてしまいます。

ここでは、メンタルリープとの上手な向き合い方のコツを紹介します。これからのメンタルリープに備えておきましょう。

ぐずった時の役割分担を事前に決めておく

赤ちゃんはママやパパの都合に合わせてぐずってくれません。
赤ちゃんがぐずった時のために、事前にどちらがどのように対応するか役割分担を決めておきましょう。ケースごとの具体的なあやし方も決めておくと、心のゆとりを持って対応できます。

赤ちゃんが泣き止まない時

メンタルリープで一番起こりやすいのが、赤ちゃんが泣きやまない状態です。

具体的な対処例として以下を試してみましょう。

  • ママ⇒パパの順であやしても泣き止まないときは、泣き止むまで待ってみる
  • いつも以上に寄り添ってあげてスキンシップで安心させる

赤ちゃんによっては「テレビの砂嵐を見せると泣き止む」などのパターンもありますから、諦めずにいろいろな方法で赤ちゃんの「ツボ」を見つけておくと楽になります。

なかなか寝てくれない時

夜泣きや寝つきの悪さは親にとって大きなストレスになります。
そのため曜日によって対応する親を変え、相手に任せるのがオススメです。

たとえば、平日の夜はママが赤ちゃんを寝室から連れ出してあやしたり、逆に週末はママを寝かせるためパパがリビングで相手をしてあげたりするとよいでしょう。

赤ちゃんによって「車に乗せると寝る」「揺りかごで揺らすと寝る」など、それぞれ寝つきのよくなるパターンがあります。いろいろ試して赤ちゃんに有効な「裏技」を見つけてみてください。

授乳や離乳食が上手くいかない時

いつも機嫌よく母乳や離乳食を取るのに、赤ちゃんが口にしたがらないこともあります。
もしかしたらパパにバトンタッチすると難なくクリアすることもありますし、味付けを変えると喜ぶ場合もあります。

赤ちゃんの食事環境を変えてみたり、食事の内容に変化をつけたりなどして赤ちゃんが喜んで食べられるようにしてあげましょう。

ストレス発散を忘れない

いくら子どもの成長の結果と言っても、日常の多くの時間を赤ちゃんと過ごす親御さんには、メンタルリープによるストレスが溜まりがちです。

パパママ自身のストレスを発散することも忘れないようにしましょう。

「好きなスイーツを食べる」「赤ちゃんと一緒に昼寝」と幸せな時間に浸たったり、「ベビーシッターを利用」し肉体労働から解放されたり、上手に自分を甘やかすことも大切です。

日本ではまだまだママに子育ての負担が集中しているケースが多い印象です。休日だけでもパパが子どもの面倒を見るようにするだけでママの気持ちはだいぶ楽になります。

夫婦でお互いのストレスを減らす気遣いをして、せっかくの赤ちゃんの成長をネガティブに捉えないようにすることが大事です。

全ての泣きがメンタルリープではない

気を付けてほしいのは、ぐずりのすべてがメンタルリープが原因だとは限らない点です。

メンタルリープはあくまでも子どもが泣く1つの原因でしかありません。この期間の間も、空腹や不快感のように通常のぐずりと同様の泣き方をするのです。

そのため赤ちゃんが泣いた時はメンタルリープだと勝手に判断するのではなく、赤ちゃんをきちんと観察してください。
赤ちゃんの生活リズムを考えた上で、原因がどうしてもわからない時にだけメンタルリープの対応をするように心掛けてください。

まとめ:突然の泣きは成長の証!

メンタルリープは、赤ちゃんが急激に知能を発達させている証です。
赤ちゃん自身は自分の成長を理解できていないため、戸惑いによって「くずり」を起こします。

何かと不思議なメンタルリープと上手く付き合う3つの方法をもう一度確認しておきましょう。

メンタルリープは避けて通れない成長のプロセスですから、親御さんもストレスを溜めず上手に向き合うことが大切です。この記事を参考にしていただければ、初めての育児でもメンタルリープによる不安や焦りが和らぎ、夫婦間のトラブルなども防げるはずです。

メンタルリープへの理解を深め、赤ちゃんの成長を家族で一緒になって健やかに乗り越えてください!

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