自立型学習教室「ガウディア」をご存知でしょうか。
これまでの社会は、指示されたことを早く正確にできることが求められていました。
しかしこれからの社会で活躍する子ども達には、できない問題や困難にぶつかった時に、
条件を読み解き(読解力)、自ら考え(思考力)、知識や経験を活かして(活用力)、他の人に分かりやすく伝える(表現力)ことが求められます。
そこで、”考える力の土台をつくる幼児~小学生の時期に適切な学習を”と作られたのが学習教室ガウディアです。
子ども達の思考や読解力を育むというガウディアの教育プログラムは、今や首都圏を中心に全国へと展開しています。今回は「ガウディア」では実際どのような教育プログラムを実践しているのか、同プログラムを開発した本部(株式会社ガウディア)にインタビューしてきました。
株式会社ガウディア 企画支援課 課長
酒井 智香子 / Chikako Sakai
■公式HP:https://gaudia.co.jp/
2002年~ 株式会社日能研関東入社。教室運営職員として、クラス担当、面談、保護者会、志望校選定などを行う。授業担当科目は国語。2014年~ 株式会社ガウディア出向。営業事務を経て、現在は主に企画立案、広告宣伝を担当。自身も2児を子育て中。
分かりやすいオリジナル教材で幼児でも自学自習が可能に!
――ガウディアの特長やカリキュラムを教えてください。
ガウディアは2006年に設立した「子どもが主役の自立型学習教室」です。個別指導でも集団授業でもなく、子ども1人1人に見合ったレベルのプリント教材を与えて自分で解き進めてもらうスタイルが特長です。
ガウディアの教材は、すべての土台となる「国語」と「算数」に特化していて、2020年の教育改革で重要視された「読解力」「思考力」「活用力」「表現力」を柱にした独自のカリキュラムとなっています。また小学校入学前の幼児でも自学自習ができるように、イラストや図などでイメージが湧きやすい教材となっています。文字が読めない年少の子ですと、まずは興味・関心を持ってもらうところから始めます。そうしているうちに、幼児であってもあっという間に自学自習というスタイルが身に付いていきます。
また、ガウディアでは子ども達に教え込むことをしません。あくまで自分で考えて解き進められるように、ヒントや「もう一回読んでごらん」など気付きを与えるにとどめています。先生が手取り足取り教え込んでしまうと、その時は「分かった!」となるのですが、翌日もう一度やってみるとできなかったり、「どう考えたの?」と聞いても全く言葉が出てこなかったり。それが教え込みの弊害なのです。
親や先生は教えたつもりでも定着していないのは、やはり自分で考えていないことが原因です。ですからガウディアでは、「教え込む」のではなく「自ら考えて試行錯誤してみる」習慣を身につけてもらう学習スタイルをとっているのです。
――ガウディアの目指しているところは何でしょうか。
ガウディアは、「自学自習ができる教材」と「教え込まない指導」で、子どもたちが将来社会に出たときに使える力を身に付けることを目指しています。
有名大学や難関大学などを卒業したからといって、実際に社会に出たときに必ずしも上手く立ち回れるとは限らないですよね。やはり自分でどうしたらいいかを考える思考力が身についていないと社会に必要とされる人材にはなれないのだと思います。
「知識の教え込み」や「考えなくても作業で機械的に答えを出せる」ことを低学年のうちから繰り返しやらせてしまうと、あとからは矯正できないほど”考える”ことをしなくなり、機械的作業しかできなくなってしまう恐れがあります。そうすると大人になってもマニュアルや決められたことがないと自信が持てず、イレギュラーや初めてのことに直面した時にお手上げ状態になる人が増えてしまいます。
幼児や低学年のうちから自力で考え、試行錯誤しながら答えを導き出すような学習スタイルを定着させることで、『子ども達が社会に出たときに役立つ使える力の土壌を作りたい』と考えています。
これからの子ども達に必要なのは社会で活躍できる力
――子ども達が将来社会に出たときに使える力とはどんな力でしょうか。
従来の教育は「ジグソーパズル型」という、いかに早く正確に1つの答えを出せるかということが重視されていました。
ジグソーパズルは1つ1つのピースを正しいところにきちんと当てはめていかないと、1つの大きな正解にたどり着かない。1つでも間違うと揃わない中、いかに早く作り上げるかが大事でした。
ですがこれからは「ブロック型」の時代になっていきます。自分で好きなように創造して作り上げていく。1つの決まった答えではなくて、無限に何通りもあるものを自分で表現していく力が大事だと思います。
4+6は10という電卓やパソコンで導き出せる“答え”を出す計算だけを繰り返すのではなく、自ら読んで考えて、試行錯誤するという習慣を付けることが大事になります。
ガウディアの子ども達には、初めて見る問題であっても、例え公式を忘れてしまっても、「これは習ってないからできない」とか「公式忘れちゃったからできない」と言うのではなく、自分で手を動かして考えるという力をつけてもらうようにしています。
考える習慣さえできていれば、自分で公式も作り上げられます。そういう考える力が社会に出て使える力につながっていくと考えています。
――ご家庭でも「社会で使える力」を身につける方法はありますか。
生活力をつけることですね。これはご家庭でつける力になります。
意外と多いのが、保護者様が明日の準備や身支度などまでされるご家庭です。カバンに荷物を詰める準備作業を保護者様が行えば確かに早くてきれいです。忘れ物もないでしょう。しかし、どこに何を入れるか、どう入れたらきちんと収まるか、忘れ物はないかの確認をする、なども「自分で試行錯誤する習慣」を身につける機会になるので、ぜひお子さまにやらせてあげるようにしてください。
学習だけでなく、家庭で行う日常生活でも考える癖をつけることが、結果的に社会で使える力に繋がると考えています。
子ども1人1人に合った教材でじっくり学べる学習スタイル
――自立型学習の指導方法は一般的な塾などとは異なるのでしょうか。
ガウディアではまず診断テストを行い、お子さまの今の理解度を確認します。そしてお子さまにぴったりの学習箇所を提供することを重視しています。先生はその後、お子さまの取り組み状況や定着テストでの理解度を見ながら、学習箇所が合っているかを確認し、動機づけの声掛けをしたり、励ましたりしているのです。
教材はスモールステップ(小さな目標をクリアしていく方法)になっています。先生はその教材を最大限に活かすことにより、先生自らが教えなくても子どもが力をつけていくようになります。
1人1人に学習箇所が合っていると、子ども達がきちんと集中して学習できます。先生は目の前に10人の子ども達がいても慌ただしくなく、採点をしながら様子を見て、手が止まっているお子さまには必要に応じて声掛けをします。もちろん、小さなお子さまや、まだ通室に慣れていないお子さまは先生のそばに座ってもらい、サポートします。この状態が一番いい教室であると考えています。
そして、先生は子ども達が考える間はじっくり待ちます。出来た時はしっかり褒めます。私も含めてですが、親はついつい構ったり怒ったりしてしまいがちです。やはり「先生」の存在が子ども達にはとても大きく、褒められることで自己肯定感が高まっていきます。
――ガウディアの学習スタイルはどのようなお子さまに向いていますか?
向き不向きはありません。どんな子にも必要な力を養います。幼児や小学生のうちからガウディアで培った「自分で考え、試行錯誤する習慣」は、今後の中学・高校・大学生~大人になってからの「考える力」の土台にもなります。
ガウディアの教材は無学年制の教材になるので、例えば算数が好きで得意な子であれば、今1年生であっても2年生の教材を解くこともあります。逆に算数が得意だけど国語が苦手ということであれば、国語は自分の学年より少し前の復習になる教材を解くということもあります。
それぞれのお子さまにぴったりの「考えて解き進められる学習教材」を見つけて学んでもらいます。
――ガウディアに通う際に保護者の方にお願いしている事項などはありますか。
お子さまにすぐ答えを教えないようお願いしています。ガウディアでは先生がヒントを与えるのではなく、まずは自分で考えてみることを軸にしています。ところが自宅学習の際に、保護者様が熱心に一から教え込んでしまうと、せっかくの考える力を損なってしまう可能性があります。
ですから、お子さまが「わからない」と言っても簡単に教えないでくださいとお願いしています。教材がすでに“先生”になっているので、問題を読んだだけで「あ、そういうことか!」と解けることがあります。ですから、「声に出して読んでごらん」「お母さんに教えて」などと言うように心掛けてもらっています。お子さまの方から「待って、答え言わないで。自分で考えるから!」と言うようになることが、成果のでる学習方法だと思います。
ガウディアが支持される理由をクローズアップ
<教材の魅力>
- 読解力・思考力・活用力・表現力を柱とし2020年の教育改革にも対応した教材
- イラストなどが添えられた分かりやすい教材
- 無学年制の教材のため、1人1人にあったレベルの教材を子どものペースで進められる
<教育スタイルの魅力>
- 全てのベースとなる「国語」「算数」に特化した指導
- これからの社会を見据えた、学校教育を先取りした内容
- 先生に教わって理解するのではなく、「自ら考えて正解を導き出す力」をつけるスタイル
<ガウディアで育つ将来使える力>
- 幼児や低学年のうちから「考える習慣」をつけることで、中学・高校・大学以降で「使える力」の土台となる
- 学んだ知識や経験から答えを見つける「問題解決力」が身につく
- 自ら課題を見つけ、学びを広げる「自学自習の力」で将来社会に必要とされる人材に育つ