確かに、お友達同士の会話でゲームの話が出ると輪に入れないことが多く悲しそうにしている様子を何度か見かけたこともあります。
今回は「幼児のゲーム」についての質問をいただきました。
ゲームは大人になってからもその中毒性から、やりすぎには注意しなければならない遊びです。これが子どもとなるとより心配は絶えないですよね。
そこで、子どものゲームをどのように管理したらいいかベテランのパパ・ママに意見を募集すると、下記の3つに意見が分かれました。
それでは、それぞれどんな意見なのか見ていきましょう!
子どもの能力向上に役立てる
なすきち(40代男性)/中学生・小学生・保育園児
私はゲームはやらせてOKだと考えています。
具体的に言うと、未就学児であればそれだけ脳の活性化、多言語への対応等も大人と比ではありません。
吸収力・読解力・協調性・試行錯誤を行うゲームなど多種類あります。実際に、東京大学への合格者の多くはゲームを一定時間行っている人が多いからです。
これは、2次元というゲームの世界でも、論理的かつ3次元的な考えが育まれるからです。
未就学児であれば、ゲームは簡単には操作できず、思い通りにならないという壁にもぶつかります。
ゲーム脳というキーワードもありましたが、今のうちからリセットは中々できない、全てがうまくいくわけではないという社会への訓練の一つとしてはありだと思います。
私の子どもの場合、ひらがなが読めたら、どうぶつの森を買い与えるとしてご褒美としました。
その結果、ひらがなを率先して勉強しました。更には、アルファベットを覚えれば、マインクラフトをPCでやらせるという風にもっていき、今では様々なプログラムを駆使しています。
将来は、デザイナーになりたいとのことで自ら目標を掲げ励んでいます。
そのデザイナーに関しても、どうぶつの森の中でのデザインと、マインクラフトでのデザイン制作が大きく影響しております。
これらの点から私はゲームは人生勉強におけるキッカケを作る1ステップという意味でお勧めします。
世間ではゲームの負の側面がよく取りざたされていますが、最近では研究によってゲームにも幾つかの能力を向上させる効果があると言われています。
具体的にゲームによって得られる恩恵として、代表的な能力にはこのようなものがあります。
- マルチタスク能力
- 判断力
- 空間認識能力
- 論理的思考力
もちろんゲームによって鍛えられる能力は違います。
このゲームの教育的側面がより強調されているのが、知育ゲームです。例えば最近人気を見せている「プログラミングアプリ」は、そういった知育ゲームの1つになります。こういった知育ゲームはプログラミング以外にも絵や算数などバリエーション豊富です。
おすすめのプログラミングゲーム(アプリ)を知りたい方は、専門家がおすすめするアプリへのインタビューをご覧ください。
このように最近ではほぼゲームと変わらない知育教材が溢れていて、子どもはゲームと同じように楽しみながら学べます。もし、子どもがゲームをやりたいと言い出した場合には知育ゲームから始め、対象年齢が高いゲームは大きくなってから遊ばせるようにするのがおすすめです。
一方で、相談者のお子さんは小学校入学前であり、通常の生活スキルも未発達です。判断能力や論理的思考力などは大人になってからも鍛えられますので、ゲームを教材として扱うにしても、長時間ゲームさせるのは控えておきましょう。
ゲームを自制心を育てる成長機会捉える
ai(30代女性)/長男(15歳)・長女(13歳)・次女(7歳)
親がゲームを禁止するのは「我慢する」という経験を先送りにしているだけです。
大切なのは生涯ゲームとどう付き合っていくのかを教える事です。
禁止してもきっといつかは自らやり始める日がきます。
大人になってのゲーム三昧は手に負えません。禁止されるほどやりたくなるのが人間の性です。お友達との会話がまるでわからないのもコミュニケーションの面で不健全です。
「ゲームが欲しい。」と当時小1の長男が言い出した時、正直とても悩みました。でも考えを巡らせるうちに「チャンスかもしれない。」と思い、我が家では以下のルールを取り決め「やくそくのけいやくしょ」を作りゲームを購入しました。
・持ち出しはしない。なぜなら外でしかできないあそびがあるから。それはとても大切なことだから。
・お夕飯の後はやらない。(ちなみに夕食は18:30)早起きして朝やるのは自由。
だけです。
時間制限はかけていません。結果、早寝早起きの習慣が身につきました。早起きといっても5時。学校に行く前に2時間ほど楽しんでいました。早起きしているので夜は遅くても21時には就寝するようになりました。睡眠時間も充分で学校へ着く頃には頭も冴えているので、授業も理解できるようです。長男を例にあげますと塾なし、家で勉強するのはテスト前だけ、ですが、進学校が安全圏で希望の高校に来春進学予定です。子どもが3人おりますが、誰も依存はしていません。息抜きとしてうまく付き合っているように見受けられます。どうぞピンチをチャンスに変えてください。
はじめが肝心です。
(以下、補足)
どんなソフトで遊ぶのかによっても結論は変わります。
チームを組み戦う、チャット機能のあるものはトラブルも多いようです。
以下、私の友人に起きた話を参考までに載せておきます。
・中学生の兄が友人とゲームしているのを見ていて、弟の言葉遣いが著しくひどくなった。「殺す」「死ね」など。
・小学生同士でチャット機能を使い遊んでいたら、ゲーム内でいつも決まった1人が攻撃対象もしくはチーム内で1番最初に脱落する。
それを逆恨みし、現在世界で喧嘩。さらにはいじめに発展。(仲間外れとなった。)どうぶつの森など穏やかなゲームをおすすめします。攻略本を読み込むことで情報処理能力も身につきますのでおすすめです。
ゲームを制限すべき一番の理由は、中毒性があり子どもの成長機会を奪う可能性があるからです。
一方で、大人になってからも中毒性があるものはたくさんあります。その時に幼少期にゲームを我慢した経験があれば、それが成功体験になり大人になってもパチンコなどの中毒性が高い娯楽にハマらない我慢を身につけられます。
ここで、子どもにゲームを我慢させるための約束として、下記の2つがおすすめです。
- 自由にやっていい時間と制限をかける時間をしっかり分ける(aiさんの場合、夕食後は禁止時間でそれ以外は自由)
- 家の中でのみやらせる
何事もハマりすぎは有害です。パチンコほど有害ではないにしても誘惑になるものはたくさんあります。我慢の訓練の機会としてゲームを利用するのは、楽しみながら成長できる一石二鳥のアイデアといえるのではないでしょうか?
貸すという体で約束事を決める
スギサキさん(40代女性)
お子さんが5歳とのこと。手をつないで、親子で散歩ができる年頃ですね。
歌ったり踊ったり、体を動かしたり、美味しいものを食べたり、綺麗な景色を見たり、珍しい生き物を発見したり。
さまざまな体験を、お子さんと共にできるチャンスは今しかないです。
そういった時間を削ってしまうのは、本当にもったいない。
お子さんの今の姿をしっかりと目に焼き付けて、お子さんが何を考えているのかを確かめ、あなたがどれだけお子さんを想っているかを伝えることの方が、ゲームをさせるより、はるかに大事ではないでしょうか。
お子さんが、お友だちとの会話についてゆけないことが気がかりなのは理解できます。
取り残されたような姿に胸を痛めていらっしゃるのでしょう。
であれば、お子さんのゲームではなくて、ご主人やあなたの持ち物として入手し、ルールを決めて、その都度「貸す」のはどうですか。
「貸す」のですから、あなたがプレイ時間をコントロールできます。
一方で、お子さんの持ち物とした場合。
自分の持ち物であれば、他人に仕切られるのは誰だって不愉快ですから、お子さんもいずれ、自分のペースで遊びたくなってくるでしょう。
そうなったときに、長時間プレイに対して「いつまでやってるの」とイライラが募り、きつく当たってしまうかもしれない。
それらは、親であるあなたが、未然に防ぐことができる「怒り」や「叱り」だと私は思うのです。だから「貸す」というスタイルを提案しました。
私には高校生と中学生の息子がいますが、日々素っ気ない返事ばかりするので寂しい限りです。
ゲームを与えたのは小学3年生のときですが、それでも早かったなと個人的には思います。
ゲームに心を奪われますので、加速度的に距離が広がっていきますから。
ですが、幼かった頃に、楽しそうに遊ぶ姿をたっぷり見て、一緒に笑い合って、一緒に走ったりボールを追いかけたりして、本当に良かったと思っています。仕事が辛くて心が折れそうになったとき、夕日を見て物寂しくなったときなど、幼かった息子たちが私を支えてくれます。
長くなりましたが、
どうか、お子さんとの「今」を大事にしてくださいね。
ともに過ごす時間が、宝物になります。
いくら子どもの能力育成に役立ち、我慢を育ててると言っても子どもの成長機会はゲーム以外にもたくさんあるため、まだ小学校に上がっていないタイミングではゲームの時間は極力減らすのが無難です。
それでも子どもがゲームをしたがっていた場合、それを無下にするのは可愛そうなので、プレイ時間に関して親が口出しできる状態を保っておけるようにすると良いでしょう。
そこで親がプレイ時間を管理する便利なアイデアが親が子どもに「ゲーム機を貸す」という方法です。
子どもにゲームをさせるというと、ゲーム機を買い与えたり子ども用のタブレットを用意したりするという方が多いのではないでしょうか?しかし、子どもに所有させた上でルールを作ると「自分のモノなのに」という気分になります。
そこでゲーム機はあくまでも親のものを貸すという形で、貸すときのルールを作るのがおすすめです。こうすればゲームの場所の管理も親ができるので隠れてゲームを遊ぶというリスクも回避できます。
ルールや「貸す・渡す」の選択はあとからでもできるので、中学前まではゲームは親が貸すスタイルで始めるのが無難といえるでしょう。
なお、その際に子ども主体で両者ともに納得できるようにルールを決めると、より率先して守るようになるのでルールは一緒に決めることをおすすめします。
まとめ:ゲームはやらせすぎも禁止もよくない!
今回は未就学の子どもにゲームをやらせるべきかという質問に対して、3つの意見を紹介しました。
ゲームはその依存性から子どもから遠ざけるべきとされていますが、完全に遠ざけることはできません。また最近ではゲームも高度になっているためゲームが害ばかりというわけでもなくなりつつあり、教育に役立つゲームも増えています。
ゲームを子どもにやらせる際にはプレイ時間だけでなく、種類や遊ぶ場所、禁止時間など制限できそうなポイントはたくさんあります。むやみに親の都合だけで決めるのではなく、お子さんが真に納得できるルールを見つけられるようにしましょう!