音楽で感受性を育む保育システム!コダーイメソッドの魅力とは?

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皆さんはコダーイメソッドという音楽による教育メソッドをご存知でしょうか?
本記事ではコダーイ教育を知らない方から関心を持ち始めたという方まで、下記の疑問に答えていきます。

  • どのような教育なの?
  • 具体的な内容は?
  • 日本でも実施している教育施設はある?

この記事を最後まで読めば、コダーイメソッドの目指す子どもの感性の育て方が分かります。
コダーイメソッドの特徴や教育理念について以下の流れで解説しますので、ぜひお読みください。

コダーイメソッドとは

コダーイメソッドとは、ハンガリー出身の作曲家「コダーイ・ゾルターン」が考案した原理を元に生み出された音楽教育法です。

音楽家の家に生まれたコダーイは、子どもたちの合唱曲を作曲した際に音楽を使った幼時教育の必要性を痛感し、「歌うことに重点を置いた音楽教育は子ども達の心や感情を表現するのに有効であるし、結果的に子ども達が学ぶ他の教科にも良い影響をもたらす」という信念のもと、音楽による教育原理の確立に腐心しました。

コダーイメソッドは理論上だけでなく、コダーイメソッドが取り入れられているハンガリーでは、高名な指揮者である「フェレンツ・フリッチャイ」や「ジョージ・セル」を輩出しています。
こういった点から、音楽教育として多くの音楽家から支持を集めている教育手法と言われているのです。

音楽は第二の母語である

コダーイメソッドにおける根幹的な考え方は、音楽を「第二の母語」として捉えている点にあります。

ご存知の通り母語とは、子どもが幼児期に生活の中で自然に覚える言葉です。すべての子どもに主となる母語がありますが、コダーイメソッドでは音楽は世界共通の第二母語と考えています。国や地域などによって聞かせる子守唄は異なっても、全世界で親は子に歌で思いを伝えます。そのため、まだ母親の胎内にいる赤ちゃんに、子守唄を歌って聞かせるという行為も立派な音楽教育と捉えるのです。

コダーイメソッドがおすすめの家庭

コダーイメソッドが向く家庭は音楽が好きな家庭です。
コダーイメソッドは音楽以外の教科にも良い影響を与えると言いますが、実際には他の教育方法の方が今の時代にフィットした教育になっていることは事実と言わざるをえません。

しかしコダーイメソッドは今でも音大などの授業で取り入れられているおり、音楽教育への効果は折り紙つきです。そのため第一に「お子さんの音楽の才能を伸ばしてあげたい!」と考えるご家庭にピッタリの教育方法と言えるでしょう。

コダーイメソッドの三つの特徴

コダーイメソッドへの理解は、三つの特徴を知ることで深まります。ここでは、コダーイメソッドを構築している特徴について詳しく解説します。

わらべうたが音楽教育の基礎

コダーイメソッドは音楽を「第二の母語」としていますが、音楽教育の基礎に「わらべうた」を位置づけています。わらべうたとは、子どもが遊びながら歌う歌のことです。たとえば、「絵描き歌」「替え歌」「手遊び歌」などもわらべうたの一種に数えられています。

日本では「ずいずいずっころばし」「あんたがたどっこさ」「せっせっせーのよいよいよい」などが有名なわらべうたです。

コダーイは「よい民謡というのは、それ自体が完成された最高傑作なのだ」と考え、わらべうたをコダーイメソッドの柱に据えています。

声に出して歌う

コダーイメソッドは「声に出して歌う」ことを大切にしています。ただし、一般的な幼稚園や小学校のように先生のピアノに合わせて歌うのではありません。コダーイ流の歌には、ピアノなどの楽器は使わず、自分の発声だけでメロディを生み出します。

この自分の声でメロディーを作る練習を通して、幼い頃から音感を養えるようになるのです。

もちろん楽器について学ぶプログラムもあります。しかし楽器の練習はあくまでも楽譜の読み方や音のリズムを習得する事が目的です。子ども達みんながアカペラで歌うことにより、自分以外の声も聴いて耳で音程を学ぶのが一番の音楽教育と考えています。

移動ド唱法

移動ド唱法とは、ドの位置(開始音)を調(音階)に合わせて置き換えていく歌い方です。移動ド唱法になじむことで、子どもの音感が鍛えられます。

音感が鍛えられると、初めて聴いた音楽が階名(ドレミファソラシ)で理解できたり、音譜を見るだけで頭にメロディが流れたりといったメリットがあります。

この移動ド唱法は、「ソルフェージュ」という楽譜を読む学習と並行して教育を受けることで効果を発揮します。音楽を「音(耳)」と「音譜(頭)」の両方でキャッチできるようになるのです。

コダーイメソッドの保育園・小学校での取り組み

コダーイメソッドの特徴がわかったところで、保育園~小学校での取り組みの実例を紹介します。

保育園(就学前教育)

0歳から幼稚園入園までの取り組みでは、昔ながらの子守唄を聞かせたり、自宅でもわらべうたを使った遊びをさせたりします。

わらべうたの場合、歌だけでなく「手足を動かす」「絵を描く」「体を弾ませる」「人と触れ合う」などの要素が取り込めるため、他者との交流や親とのスキンシップなども得られる点がポイントです。

3歳頃からは、歌に加えて人形や小道具を使った劇や歌に合わせて踊るダンスなども体験させます。もちろんコダーイメソッドを活用し楽器には頼りません。子ども達は手拍子や足踏み、振り付けなどによって「リズム感」「身体能力」などを養います。

小学校

身体的な成長が著しい小学生では、歌に合わせた運動も効果的だとされています。

「音(耳)」と「音譜(頭)」を使って音楽を表現したり、就学前教育と比べて高度な音楽活動を行います。例えば、音楽を聴きながら譜面にメロディを落としたり、楽譜を見ながら声に出して歌ったりといった音楽活動を行います。コダーイの「音楽を心から楽しめば、他の教科への良い影響をもたらす」という理念を理想論で終わらせないよう、子ども達の音楽教育を充実させています。

コダーイメソッドを受けられる保育園

日本にも、コダーイメソッドを導入している保育園はいくつかあります。ここでは一例として6つの保育園をご紹介いたします。

  • さくら保育園
    東京都羽村市にある保育園です。わらべうたや和太鼓に親しませ、子ども達の拍感やリズム感を育んでいます。
  • このはな保育園
    東京都新宿区にある保育園です。「わらべうたから始まる音楽教育」として保育士が子守唄やわらべうたを歌って聞かせています。
  • うめのき保育園
    東京都小平市にある保育園です。わらべうたを取り入れて子ども達の感受性を育てています。
  • やまぼうし保育園
    兵庫県宝塚市にある保育園です。「いないいないばー」など、わらべうたで0歳からの音楽教育を実践しています。
  • 青桐保育園
    大阪府枚方市にある保育園です。コダーイの教育思想と実践法で子どもの可能性を伸ばしています。
  • IGLグループ認定こども園
    広島県を中心に7つの園を運営している事業体です。「わらべうたの会」などを催し、子ども達に美しい日本語を伝えています。

音楽の感性を小さい頃から育むコダーイメソッド

ここまで、コダーイメソッドについて特徴や実践法を紹介してきました。

コダーイメソッドは第二言語としての音楽を使って、子ども達の感受性を刺激する事をテーマにした教育方法です。その方法論として今回紹介した3つの方法を紹介します。

コダーイメソッドが重視する3つの音楽教育

  1. わらべうた
  2. アカペラ
  3. 移動ド唱法

コダーイメソッドは楽器に頼らずに音楽に親しみながら、音譜をイメージしたり、身体を動かしたりと子どもの音楽能力を育てるには魅力的な教育方法です。もちろん音楽家を目指す方だけではなく、子どもの感受性を育ててあげたい全ての親御さんにおすすめします。

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