高度成長期、そしてバブル崩壊、そしてコロナショックによる未曾有の時代。産業中心の社会から情報社会へとシフトし、人工知能の発達により、今後はAIが人間の仕事を奪う社会が来るとまで言われています。
先行き不透明な時代に、子どもの「生きる力」を育むにはどうすればよいか、悩むお父さんお母さんも多いかと思います。
そんな親御様に、いま国内外で「生きる力」を育む教育法として注目を集めている「オルタナティブ教育」について、分かりやすく紹介したいと思います!あのビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグ(Facebook創業者)、ジェフ・ベゾス(Amazon創業者)など、現在世界で活躍している有名人もオルタナティブ教育で育ったと言われています。
本記事を最後までご覧いただければ、きっと今後の子育て方法について何かしらヒントになるかと思いますのでぜひ参考にしてください。
オルタナティブ教育とは?特徴などについて
オルタナティブ教育とは
オルタナティブ教育とは、欧米の哲学的思想をもとに発展した子どもの自主性を尊重する教育の総称のことです。オルタナティブ(alternative)とは日本語で「もう1つの選択肢」という意味で、オルタナティブ教育は「第三の教育」とも呼ばれています。モンテッソーリ教育やシュタイナー教育などもオルタナティブ教育の1つとされています。
オルタナティブ教育は学校教育法で規定されておらず、いわば義務教育ではありません。子どもの自主性を尊重する独自の教育方針で運営されているため、学校教育法などで規定されている教育とは一線を画した教育法となっております。
オルタナティブ教育の特徴について
次に、オルタナティブ教育の特徴について整理します。
基本方針は子どもの自主性や個性を尊重することですので、それに沿った教育内容となります。
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- ①探究型
子どもの好奇心や興味をもとに学習プランや生活のルールが決めることが多いです。
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- ②少人数制
オルタナティブ教育の学校では多くが少人数のクラスです。
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- 異年齢教育
年齢が異なるお子さまどうしが同じ環境で教育を受けることが多く、子ども同士の縦の繋がりを持てることが多いです。
オルタナティブ教育法の種類・具体例の紹介
欧米ではオルタナティブ教育といえば、以下7つの教育法が有名です。
各記事で詳しく紹介していますので、ぜひ確認をしてみてください。
モンテッソーリ教育
シュタイナー教育
サドベリー教育
イエナプラン教育
レッジョ・エミリア教育
ドルトンプラン教育
サマーヒル教育
フレネ教育
オルタナティブ教育のメリット・デメリットについて
オルタナティブ教育には様々な教育法がありますが、以下、各教育法で共通するメリット・デメリットです。
まずはメリットからです。
オルタナティブ教育のメリット
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- 子どもの自主性を重んじた、主体的な学びが得られる
⇒子どもが自ら学ぶ意欲を大切にした教育観に立ち、自律的な学びを支援します。
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- 個性を尊重する(自尊心が高まりやすい)
⇒詰め込み式の画一的な教育法ではなく、一人一人の個性を尊重します。
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- コミュニケーション力を育みやすい
⇒異年齢の子どもと同じクラスになるため、年下・年上の子分け隔てなく関わりを持つことが多いです。
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- 先生のフォローが充実している
⇒少人数制のクラスのため、一人一人に対して先生がしっかりフォローできることが多いようです。
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- 勉強を楽しむことができる
⇒子ども達の関心の高いテーマに合わせて、体験学習する機会が多いようです。
オルタナティブ教育のデメリット・注意点
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- 学校が少ない
⇒オルタナティブ教育を取り入れている学校が少なく、家の近くにないかもしれません。
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- 費用が高い
⇒私設のため、公立の施設に比べると教育費は高くなります。ただ幼児無償化で補助が出る施設もあるため、積極的に活用するといいでしょう。
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- 認可校が少なく、卒業資格を得られないことがある
⇒私立学校として認可されている学校がまだ少なく、毎日通学していても学校教育法上では不登校扱いになるスクールもあるようです。
オルタナティブ教育を受けた有名人
オルタナティブ教育のうち、モンテッソーリ教育を受けて育った有名人を紹介します。
【モンテッソーリ教育で育った有名人】
- Google創始者 ラリー・ペイジとサーゲイ・ブリン
- Amazonの創業者 ジェフ・ベゾス
- Facebookの創業者 マーク・ザッカーバーグ
- Wikipedia創設者 ジミー・ウェールズ
- 元アメリカ大統領 バラク・オバマ
- イギリス王室のヘンリー王子、ウィリアム王子、ジョージ王子
- 発明家 トーマス・エジソン
- 歌手 ビヨンセ
- 歌手 テイラー・スイフト
- プロ将棋 藤井聡太棋士
世界的に活躍する一流ビジネスマン、一流アーティストが多いことからもオルタナティブ教育の重要さをご理解いただけると思います。
まとめ
オルタナティブ教育は、今までの画一的な詰め込み教育に対するアンチテーゼともいえます。
実際にオルタナティブ教育を取り入れている施設に子どもを通わせていないお父さん、お母さんでも、子育ての参考になったのではないでしょうか。
また、更に詳しく知りたいという方はぜひ各々の教育法について書かれた記事をご覧頂いたり、お近くに気になる施設があれば話を聞いてみてください。
この正解のない、変化する時代だからこそ、求められる教育も多様化していきます。皆さまのお子さま一人一人に合った子育て方法が見つかりますように。